私は、早々と結論を出すことは好きではありません。なぜなら、数少ない経験の中で間違える事もあり、役に立たない場合が多いからです。
ですから予想することは決して好きではありません。もし2016年の収穫について事前に意見を求められたら、できるだけ慎重になることにしています。
誰か9月上旬の気温を知っていましたか?醸造家の親友が言うように、ワインについて「通常」というのはもう存在しません。
9月7日は、すさまじい猛暑でした。誰がこんな状況を想像できたでしょうか。収穫はとても良い年ですが、ワインにこの日の気温が影響することは間違いないでしょう。
時々、熱がワインを劣化させることもありますし、葡萄品種によっては良い影響を与えることもあります。既にリンゴ酸含有量が高く、フェノール性の成熟に近づいていたので、危険な要素は確かにあり、良く監視する必要はありますが、熱は凝縮度を適切なレベルまで下げるので、怯えることはありません。
それ以外は、ブドウの健康状態も素晴らしく、例年に比べ妙なほど多かった春の雨が吉と出て、木々は瑞々しく元気に育ったので、その後の強烈な太陽光から果実を守ることができました。
今日の時点で、ソーヴィニヨンブラン、ゲヴェルツトラミネール、シャルドネはワイナリーで発酵中、メルロは収穫中です。今年は、私達が好む糖度よりも高くなってはいるものの、素晴らしいモストだと言えるでしょう。ワインはまろやかで優しい仕上がりとなり、この温もりのおかげで、アルコールが良い感じで溶け込むことでしょう。
VERUMは、昨年、イノベーションを駆使してマルバシアを生み出したように、今年は、根本的に異なるスタイルのワインを、数タイプ造るという重要な革命を準備しています。
何故?
理由は、スペインのPOPグループ(Radio futura)の歌のように「浅黒い葡萄の味も、金髪の葡萄の味も好き」だからと言えるでしょう。
引き続き良い道を歩み、足下の土壌の声に耳を傾けて進んでいきます。
アミーゴス 、良い収穫を!
エリアス・ロペス・モンテロ
@verumbodegas